フィリンピン航空 エコノミークラス搭乗記 マニラ~パース/PR223

フライト

少し遅めの夏休み。雨季のマニラから抜け出し、オーストラリア・パースへ向かう。シドニーやメルボルン、ケアンズなどと比較すると、少しマイナーな都市・パースだが、日本からもANAが直行便を運航している。

マニラ駐在中の旅は、フィリンピン航空を利用して、マニラからのパース便に搭乗。

深夜便、ビジネスクラスへのアップグレードにチャレンジ

ベッティングによるアップグレードのお知らせ

フライトスケジュールはマニラ午前0時10分発、パース午前7時15分着。マニラとパースの間には時差がないため、完全な深夜便となる。

チケットは勤務先の福利厚生を利用し、エコノミークラスで予約。往路は、深夜便かつ7時間以上ということで、自腹でビジネスクラスへのアップグレードを検討。400~500米ドルくらいの予算を目安に設定。

搭乗数日前、フィリンピン航空から入札制によるアップグレードのお知らせが届く。最低入札価格が400米ドルほどだったので、475米ドルで入札をかけたものの、早々にそれより高い額で入札した乗客がいた為、アップグレードならず。

その後は、最低入札価格が510米ドルに引き上げられ、他の乗客との駆け引きがヒートアップしていきそうな展開。当初、設定していた自分自身の上限であった500米ドルをすでに超えてしまっていたので、ここは潔く撤退。

隣席をブロックできるオファー

代替案として検討したのが、隣2席をブロックして、座席の横一列を予約する方法。隣の1席の場合は80米ドル、横一列、つまり2席の場合は150米ドル。3席分のスペースがあれば、十分に横になって休みながら過ごすことができると判断。規定の金額を支払い、横一列の3席を予約。

予約の氏名に”SR”の文字、あわや搭乗拒否

フィリンピン航空のチェックインカウンター

迎えた搭乗当日。事前にオンラインチェックインを試みるも、何故か手続きができず、空港のチェックインカウンターへ。

オンラインチェックインができなかったのは、横一列をブロックするオプションを申し込んだせいと思い込んでいたら、どうやら別の理由があり、そのせいで搭乗拒否の憂き目に遭いそうになる。

というのも、予約の名前に年長者や父親を意味する “SR” が付け加えられていたのだ。

上述のように、勤務先の福利厚生を利用したため、チケットは旅行代理店を通じて予約。そのシステム内の個人情報登録で、SRの欄にチェックが自動的に入っていた模様。チケットがメールで送られてきた際は、全く気が付かず。

というのも、見積もりの段階で、全く違う行き先のチケットが提示されたため、行き先にしかチェックの注意が払われていなかったのが実情。

チェックインカウンターの職員は、パスポートの名前と一致しないという理由で、手続きを拒否する構え。一瞬にして、楽しみにしていたパースへの旅行に黄色どころか、限りなく赤信号に近いピンチのシグナルが灯る。

SR と Jr は欧米などで、父親と息子が同じ名前の場合、両者を区別するために付けられる名前の一部。まさか、予約の氏名に SR がついているとは。

同じ名前の息子はいないが、そのような雰囲気を醸し出し、日本のパスポートには SR は名前に表記できないという論理で突破を狙う。SR 部分以外の名前は全てスペルも一致しているのに、何が問題なのか?と開き直る。

すると、職員は上司に確認を取り、承諾を得たようで、チェックイン手続きが開始される。その瞬間、心の叫びは空港中に響きそうなほどだったが、あくまでも冷静さを装う。

万が一の事態で、乗客名簿をチェックすることになっても、SR 以外の部分で日本人の名前と判断されるであろうし、どうにかなるだろう。

予約の名前にSRが記載された搭乗券

SR を登録から取り除くことはできず、そのせいか、フィリンピン航空ではANAのマイルが加算されるが、氏名不一致ということで、登録できず。仕方ない。目の前のフライトを逃すほうが、マイルを得るよりも損失としては大きいだろう。

チェックインを済ませたら、保安検査、出国審査を通過。この2つの手続きでは、この SR の件は特に問題にならず。これで一件落着で、パースまで行けると思ったら、最後の関門。

搭乗口付近の座席で待機していると、搭乗時刻が近づくや、一画がベルトパーテーションで入場が制限され、警備員から座っていた座席から離れるように命じられる。

そのベルトパーテーションで区切られたエリアに入るには、再び航空会社の職員によるチェックと、再度、保安検査を受ける必要があるようだ。

米国行きの便並みに厳しいセキュリティ管理。それよりも、せっかくここまで来たのに、この 「SR 問題」がぶり返されて、搭乗が拒否されるのではという一抹の不安がよぎる。

搭乗口付近で待機するのにチェックを受けるための行列

チェックインカウンターで対応してくれた同じ職員なら、この 問題は突破できそうだが、残念ながら全く別の職員。搭乗券とパスポートの名前をチェックするや、この SR 問題に気づき、名前の一部が異なるようだがと告げられたが、間髪入れずにチェックインカウンターで説明済みで、搭乗には問題ないとお墨付きを頂いたからここにいると、説明。

チェックインカウンターで確認されなかったオーストラリアへのビザを問われたので、事前に手続きしたETAを提示。

すると、上司などに確認はせずに、その場でOKをもらい、保安検査を通過し、搭乗口付近で待機。

飛行機に搭乗するまでのハラハラドキドキで疲労困憊。

水の持ち込みも制限されているため、搭乗まで水も飲めない。トイレに行くにも一旦、この制限エリアから出ないといけない。再び入場する際に、この SR 問題がこじれると面倒なので、水もトイレも我慢。

最後に、搭乗する際に、再び搭乗券とパスポートのチェックが待ち受けている。午後11時30分、搭乗開始。最後の関門だったが、搭乗券とパスポートの苗字くらいしか確認していないような雰囲気だったので、無事に通過し、いよいよ機内へ。

想像以上に快適な横一列のシート

今回のフライトはエアバスA321-200 ビジネスクラスは通路を挟んで2-2列、エコノミークラスは3-3列の配席。

ビジネスクラスのシート

機内に搭乗するや、ビジネスクラスのシートが目に飛び込んでくる。一見して、500米ドル以上支払ってアップグレードする価値はあったのかと疑問が湧いたので、今回は入札に落札して胸をなでおろす。

フィリンピン航空のエコノミークラス 

フィリンピン航空は機体の外装は太陽を彷彿とさせる、オレンジや赤、紺色がイメージカラーだが、内部はフィリピンの美しい海を連想させる水色がテーマカラーの模様。

エコノミークラスは満席ではないが80-90%の搭乗率。よって事前に申し込みをしていなければ、隣2席は埋まっていただろう。

乗客の搭乗が完了しても、なかなか機体は動かない。出発時刻を15分ほど過ぎて、機長アナウンスで荷物の積み荷に時間を要するため、待機している旨の説明が入る。

エコノミークラス

窓から機体の外に視線を向けると、午前0時40分を過ぎても、まだ機体への荷物の詰め込み作業が行われている。この作業が終わらない限りは、飛行機が出発する見込みはなさそうだ。

午前1時過ぎに作業がようやく終了し、5分ほどで機体がプッシュバックされる。午前1時37分、離陸。予定時刻より90分以上も遅れた上、すでに深夜の時刻。h

そのまま、横一列のシートに横になる。コロナ禍の時のガラガラだったフライトの思い出が蘇る。あの頃は、追加料金を支払わなくても自由に他の座席を利用して横になって寛げた。そんなことを思い出していると、一瞬にして、夢の世界へ。

横3席を利用して機内で休息

まだ深い眠りに入る前に、機内食の匂いが立ち込め、朦朧とする意識の中、フライトログの為に、機内食のレポートも欠かせないとの葛藤が始まる。しかし、さすがに深夜の眠気には勝てず、そのまま睡眠。

次に目が覚めたのは午前6時30分。5時間ほどぐっすりと横になって休めたせいか、足の浮腫みも全くなく、深夜便の疲れを感じさせない。

150米ドルを支払って得た、この横一列のシートブロックは費用対効果は抜群。

機内食の朝食は、朝からコンビーフ

フィリンピン航空の機内食

午前6時45分、朝食のサービス開始。サンドウィッチとオレオのスナック。サンドウィッチはチーズにコンビーフと朝から少々重たい。自分では選ばないサンドウィッチの種類だが、これも機内食という巡り合わせ。

フィリンピン航空のエコノミークラスアメニティ

マニラからパースまでの7時間ほどの中距離路線のフライトのエコノミークラスにも、フィリンピン航空はアメニティを提供してくれる。

機体の外にはオーストラリアの風景が広がる

午前8時10分、無事にパースに到着。出発が遅れたため、その遅延がそのまま到着予定時刻からずれ込んだ。しかし、SR問題で一瞬、搭乗できないことを覚悟したので、1時間ほどの遅れは、もはや些細な事に思えた。

上述のようにフィリンピン航空ではANAマイルが加算されるが、今回は SR 問題のせいでその対象外になってしまったが、搭乗できただけでもよしとしなければならない。

いよいよ夏休みを利用した、暮らすように旅するオーストラリア・パース編の幕開け。

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