暮らすように旅するオーストラリア・パース#4 パースの歩き方

オーストラリア

暮らすように旅するオーストラリア・パース編。地元出身の知人でさえ、パースを中心にして10日ほどの旅行の計画を伝えると、「パースでそんな長い期間何をするの?」と尋ねられる有様。そんなに退屈な街なのだろうか?

事前のリサーチはほどほどにして、街の雰囲気を感じ取りながら、訪れたい場所を巡っていく。

ランドマークを巡る

バラックスクエアにそびえるThe Bell Tower

パース国際空港に到着した際、無料の地図をピックアップ。パース市内の案内の冊子だが、フリーマントルやロットネスト島の見どころが紹介されている。パース市内にはよほど観光するところがないのか?

スワン川沿いのパース港周辺は、バラックスクエアと呼ばれる一画で、The Bell Tower を含め、ビル群が立ち並ぶ姿が見渡せる。

水辺越しに高層ビル群が立ち並ぶ姿は絵になるかもしれないが、カフェでコーヒーを飲むか、レストランで食事をする以外は、あまり長居できるような雰囲気ではなさそう。

それでも、整備されたバラックスクエアの一帯をのんびりと歩くのも悪くはない。

アートに溢れる街並み

パースの中心部を散策していると、時折、街の一画にアートな空間が出現する。観光客向けのインスタ映え用のスポットというよりは、生活空間にアートが溶け込んでいる雰囲気。

その中心となるのが先住民・アボリジニーアート。鮮やかな色合いとドット・ペインティングは、2026年に他界なさった草間彌生さんの作品の雰囲気に通ずるところもあり、個人的には初めて目にするような印象は受けない。

展望スペースの足元にもドット・ペインティング

街中に展開されているアートを巡るほか、美術館でもアボリジニーアートに触れる機会を得る。

西オーストラリア州立美術館

パース駅から徒歩圏内にある 西オーストラリア州立美術館 常設展示は無料で鑑賞できる。植民地時代の影響か、イギリスと同じように博物館や美術館が無料というのは、すべての人が芸術へのアクセスの機会が持てることもあり、素晴らしい。

今回の展示の中では、地元の芸術学校を卒業した学生の作品の展示スペースがあり、州立美術館に自分の作品が展示されるのは、学生時代の最高の思い出になったに違いない。

西オーストラリア州立美術館の屋上テラス

館内は1,2時間もあれば十分に見て回れる規模の広さ。屋上にはテラススペースがあり、パースの中心部の景色を眺めながら、休憩を取ることができる。

都会の中で自然を味わう

街がコンパクトなサイズ感のパース。街の中心部から徒歩圏内には「Kings Park and Botanic Garden」があり、住民たちの憩いの場ともなっている。「暮らすように旅するオーストラリア・パース#3 オーストラリアのカフェ文化に触れる」の記事の中で紹介したように、この中にあるボタニカルカフェは、この旅行中で最もお気に入りのカフェとなった。

ボタニカルガーデンに咲き誇る花

植物園内には、日本ではあまり目にしないような色鮮やかな花たちが咲き誇り、イギリスのガーデニング文化の影響だろうか、手入れの行き届いた庭園は、来場者を和ませてくれる。

入場料は不要で、青空の下、ピクニックを楽しむ人たちの姿も。街の中心部からすぐの距離に、これだけ自然に触れられる場所があるというのは、日々の喧騒から少し離れて、リラックスさせてくれる一助にもなっているのだろう。

ボタニカルガーデンまで足を運ぶのはちょっと…という場合でも、パース市内の中心部にはいくつもの公園が整備されているので、観光の合間に休憩を取るのにも最適。

最高裁判所の庭園

中でもお気に入りだったのが、「Supreme Courte Gardens」文字通り、最高裁判所の庭園ということになるが、法曹界の最高峰という威厳さや堅苦しさとは無縁の、緑豊かな自然の空間が広がる。庭園から道路を隔てた先には、パースのビジネス街のビル群がそびえる。

ビジネスの中心エリアに、これだけの緑の空間を確保できている街の設計に拍手。現在の拠点であるマニラにも、こうした空間がもっと広がればという妄想を巡らす。

ショッピングエリア街歩き

ロンドンコート

パースの観光客向けのショッピングエリアで欠かせないのはロンドンコート。少し狭い通路の両側に店舗が連なる一画は、イギリスのアーケードを彷彿とさせる。ヨーロッパのような長い歴史を感じさせる雰囲気だが、この一画がテナントや住居として整備されたのは1937年と、まだ100年にも満たない期間。

それでも、ショッピングモールとは異なるクラシカルな空気が漂うエリアは、ウィンドウショッピングだけでも十分に楽しませてくれる。

シャネルの路面店

ショッピングを旅の主な目的とすることは稀だが、それでもオーストラリへの訪問ということで、日本ではまだ馴染みのないローカルブランドをチェックしてみるのも面白い。

「Bellroy」というブランドが展開するガジェットケースが気になり、「David Jones」へ。この百貨店で取り扱いはあったものの、店舗の中で陳列されている商品はカードケースなどが中心で、目星をつけていたガジェットケースには巡り会えず。

百貨店内は、ラグジュアリーブランドが入ったフロアもある割には、ロンドンのハロッズのような混雑はない。パースは世界の観光地の中では、少しマイナーな面は否めないが、それが奏功して、買い物目当ての観光客がどっと押し寄せることもなく、落ち着いた雰囲気でショッピングが楽しめる面がある。

観光客にとって、パースという街は必ずしも長居する場所ではないかもしれないが、それでも随所に見どころはあり、オーバーツーリズムとは無縁の落ち着いた雰囲気で街を巡ることができる貴重な場所なのかもしれない。

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