フィリピンバナナの洗礼

フィリピン

予期せぬフィリピン駐在生活がスタート。マニラに赴任する駐在員の多くはマカティ、BCGのエリアに住まいを構えるようで、例にも漏れず、勤務先が用意したコンドミニアムは職場まで徒歩圏内のマカティ市内。市内屈指の高級住宅地であるロックウェルではないが、コンドミニアム周辺には高級メゾンのブランドショップが立ち並ぶショッピングモールがあり、それなりの水準のエリアの模様。

このような場所で食料品の買い物に出かけると、早速フィリピンバナナの洗礼に遭ってしまった話を紹介する。

日本より高いフィリピンバナナ

スーパーのバナナ売り場

東南アジアの一角であるフィリピン、駐在中は南国のフルーツを思う存分楽しもうと買い物に出かけると出鼻をくじかれる。

フィリンピンと言えば、まず思い浮かぶのはバナナ!お手頃価格で栄養価も高く万人の味方。早速手に取ろうとするも、値札が既に張られているものは、本数が多くて1人暮らしには不向きと思いながら、ふとその値札に視線を向けると、250ペソ前後。まだフィリピンに着任したばかりで頭の中で為替の両替計算が追い付かない。

一旦、電卓で計算すると、700円近い金額。本数は多いとは言え、本場フィリピンのバナナに安さを全く感じない。

日本で購入するような4~5本くらいを計りにかけたとしても、種類によっては200~300円もする。フィリンピンバナナのお膝元では、ただ同然の値段で購入できるだろうという期待は見事に打ち砕かれ、フィリンピンバナナの洗礼を受ける。

韓国産のイチゴは超高級品

バナナはあきらめ、目に付いたイチゴ。韓国からの輸入品のようだ。品質も悪くなさそうと手にとってみると、1,000フィリンピンペソ。ダメだ。まだ瞬時にフィリンピンペソが日本円に頭の中で置き換わらない。

一瞬、桁を勘違いしてしまい、270円くらいと思って買い物かごに入れそうになる。しかし、念のため電卓で計算すると、なんとイチゴ1パック約2,700円という超高級品。輸入品とは言え、フィリピンではイチゴは気軽に食べられる果物ではないという悲しい現実に直面。

都市と地方の物価の差

勤務先が用意した住居のため、半ば選択肢がないままにマニラのマカティ市に住むことになったが、このエリアの食にまつわる物価は、日本とそれほど大差はないというのが、赴任当初の印象。

モノによっては、日本よりはるかにお値段が張るものもあり、駐在生活の序盤は、その見極めに時間を割く。

フィリピン人の同僚によると、マカティ市内のショッピングモールに入るスーパーは高級スーパーの位置づけなので、お値段も張る。少し郊外の市場に出向けば、お手頃に食材を手に入れられるという。

出費の中で大部分を占める食料費。安いに越したことはないが、わざわざ車で買い物に向かうのには気が引ける。往復の所要時間、マニラ名物の渋滞に捕まったときの時間ロス等々を考慮すると、値段は高くても、徒歩圏内の少々お値段が張るスーパーで駐在中は我慢するしかないのが現実。

節約の一助となるのが地方への出張。マニラの高級住宅街と比較すると物価は半分から3分の1のような場所もあり、都市と地方の格差をまざまざと見せつけられる。

出張の際は、大好きなマンゴーを買い付けてからマニラに出戻るのが習慣になっていく。

老後の年金暮らしを阻むマニラの物価

物価の安い東南アジアで老後の年金で悠々自適に過ごすようなイメージを抱いていたフィリピン。マニラの高級住宅街に限れば、現役世帯並みの所得がなければ、充実したリタイア生活を送るのは現実的ではなさそうな印象。

時折、街では日本人に限らず、欧米人のシニアを見かける機会が多いが、どのようなビジネスで財を成して、マニラに滞在できているのか興味がそそられる。

物価は気にせず、北半球の寒い冬から逃れて、温暖な気候のマニラを存分に満喫している姿に羨望の眼差しがついつい向いてしまう。事業収入や、不動産、株式配当などがなく、年金だけでマニラで充実した老後生活を送るのはかなり厳しいと言わざるを得ない。

前述のように物価の安い地方部ならまだまだ、リタイア後の生活拠点として現実味を帯びているだろう。

フィリピン駐在の駆け出しにして、厳しい現実を突きつけられたが、その中でどのような楽しみを見出せるか、マニラ生活を満喫するコツを探していく。

タイトルとURLをコピーしました