かつて暮らしていた場所を再訪する際には、当時の生活の一部だったルーティーを再現する以外にも、街がどのように変化しているのかをウォッチするのも旅の醍醐味の1つ。
哀愁を漂わせながら変わりゆくイギリスを楽しむストーリー。
今でもNo.1シリアル

料理がまずいことで悪名高いイギリスにおいて、暮らしていたときから根強い推しなのがドーセットのシリアル。この商品に出会うまでは、朝ごはんにシリアルを食べる習慣はほとんどなかったのに、一度購入してからドはまり。
日本でも購入可能だが、お値段が張るので、イギリス訪問中に存分に味わい尽くす。以前はスーパーのプロモーションで手ごろに購入できた印象だったが、シリアルにもインフレの波。定価では少し割高感が拭えず。
イギリス生活を終えた後、世界中でいろいろなシリアルを食べたが、いまでもドーセットのシリアルが個人的には世界No.1‼

普段は揚げ物を好んで食べる食生活ではないが、イギリスに居る間は一度だけでもフィッシュアンドチップスが無性に食べたくなる瞬間が訪れる。
これはイギリス名物とされているからか?あるいは、街のどこかにフィッシュアンドチップス屋さんが目に付くからなのか?普段は食欲をそそられるどころか、回避すらしようとする揚げ物に魅かれてしまうブリティッシュマジック。
特に行きつけという店はないので、天気の良い日にテイクアウトをして公園でフィッシュアンドチップスを広げて、思う存分、衣のサクサク感を歯に響かせて味うわう。
小さいサイズを選んでも、案の定、食べ始めの興奮はすぐに吹き飛び、途中からなんでこんな揚げ物を食べたくなったのだろうと後悔するのがいつものオチ。それでもイギリス滞在中には欠かせないルーティーン。
リサイクルで持続可能社会に貢献

イギリスの街を歩いていると、チャリティー団体の古着屋さんやアンティークショップを見かける機会が多い。古くても使えるモノに価値を見出す消費行動は、持続可能な社会に向けて見習いたいところ。

長期の旅の途中は、たくさんの買い物はできないので、古着巡りのショッピングではなく、サイズの合わなくなった服を、新たな利用者の手に渡ることを願いながらリサイクルボックスへ入れる。
メルカリなどのプラットフォームやリサイクルショップへの持ち込みなど、日本でもリサイクルの意識は高まってきているが、街の通りに気軽に服や靴を分別して、リサイクルできる場所が設けられているイギリスの持続可能な社会への取り組みを称えたい。
ウィンブルドンの代わりにバーでUSオープン観戦

イギリスを訪れる際は、テニスの四大大会の1つウィンブルドン選手権の開催期間中にスケジュールを合わせられるかをまず検討するが、今回の訪問では日程が合わず。
その代わりと言ってはなんだが、同じく四大大会のUSオープンがイギリス滞在中に開催されていたので、男女の決勝をバーのパブリックビューイングで楽しむ。
女子決勝は女王・サバレンカ 対 アニシモバ アニシモバは直前のウィンブルドン選手権で四大大会で初めて決勝まで駒を進めたものの、ダブルベーグルと言われる1ゲームも奪えず0-6、0-6で敗退して準優勝。
その記憶もまだ新しい中で、2度目の4大大会の決勝戦。1つゲームを取ったときは、安堵の気持ちが芽生え、女王に立ち向かう姿を応援したくなった。第二セットはタイブレークまでもつれ込んだが、ウィンブルドンに続いて準優勝でトーナメントを終える形になった。
USオープンのせいか、バーでの盛り上がりはいまいち。同じようにテニスのパブリックビューイングに見入っているのは1人か2人くらい。静かな雰囲気なので、下手にお酒の量も進まず、1杯だけで決勝戦を楽しめた。

翌日に行われた男子の決勝も同じバーで観戦。こちらは、男子テニスの2強時代を築き始めたイタリアのシナーとスペインのアルカラスの対戦。両者ともに譲らず、セットカウント1-1で迎え、白熱した試合。ここからアルカラスが抜け出し、セットカウント3-1でシナーを下して2度目の優勝。
アルカラスが15、6歳の時に初めて試合会場で彼のテニスを見たとき、まだ華奢だった体から打たれるボールは、ラケットのインパクトの音が異次元だったのを記憶している。その選手が、世界のトッププレイヤーに上り詰めていくのをリアルタイムで追いかけられているのは、テニスフリークとしては嬉しい限り。
Kビューティーは英国も圧巻

韓国が音楽を中心に世界にその文化を広めることに成功し、いまや音楽だけならず、セレブリティ歌手の装いやメイクアップにも高い関心が寄せられる。
それを如実に反映するかのように、ロンドンのショッピングストリートの中心にはKビューティーのコスメを取り扱う店舗が目立つようになった。

イギリスのでお気に入りのディスカウントストアの1つTK Maxx UK でもKビューティーだけは、特設コーナーが設けられるほど。イギリスもKビューティーの虜になっている。

コスメといえば、LushやThe Body Shopといったイギリス発祥のブランドが名高いが、Kビューティーの勢いに押されているせいか、かつてのように、店舗に観光客があふれかえっている姿は見えず、コスメ業界のパラダイムシフトをまじまじと見せつけられたような印象。
資生堂やカネボウなど世界に通じるブランド力のあるジャパニーズコスメだが、Kビューティーの勢いにはかなわない。その代わりに、日本発でイギリスでもトレンドとなっているのは抹茶。

以前は、大きなスーパーで抹茶の商品が1つくらい目に付く程度の取り扱いだったが、いまや専門のコーナーが設けられるくらい、イギリスも抹茶ブームに沸く。
世界の主要都市・ロンドンを抱えるイギリスを暮らすように旅していると、イギリスのみならず、世界のトレンドの変化も感じることができる。特に、数年ごとに再訪していると、同じ場所に暮らしているよりも、その遷移をより肌で感じることができ、同じ場所を訪れていても、新たな旅の思い出としてアップグレードされていく。
