暮らすように旅するイギリス#3 高級住宅街ダリッジ散策

イギリス

かつて暮らしたイギリスへの訪問は、懐かしい場所を巡りながら時間を過ごすことがほとんどになるが、時には訪れたことのない新たな場所へと足を伸ばす。今回の滞在中で、最もお気に入りの場所となったロンドン南部の高級住宅街・ダリッジ地区の散策を楽しむ。

イギリス最古のギャラリー

ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー

ロンドン南部のダリッジは、これまでその名前を聞いたことすらなく、高級住宅街ということもあり残念ながら縁がなかった。しかし、今回のロンドン滞在中の民泊から、徒歩圏内にあり、グーグルマップを眺めていると、ギャラリーがヒット。

ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーは、1817年に開館した公共美術館で、世界中の観光客が訪れて賑わうロンドンのナショナル・ギャラリー(1824年開館)よりも歴史が長い。

閑静な高級住宅街の一角にある美術館

ギャラリーに向かって、歩いてダリッジ地区を散策すると、「金持ち喧嘩せず」のような、落ち着いた雰囲気が漂う高級住宅街。ロンドンの中心部から電車でも15分ほどの距離にもかからわず、この静寂さは、同じ大都市の一角とは思えないほど。

イギリスではほとんどの美術館や博物館の入場料が無料に対し、このダリッジ・ピクチャー・ギャラリーは常設展示の入場料・大人10ポンド(=約2,000円)が必要。期間限定の展示を含めたチケットの場合は20ポンドになる。

ロンドンで美術館の入場料にお金を払うことには少し抵抗を感じるのが正直なところだが、このイギリス最古の美術館を管理・運営していくためにも必要なコストと考えれば、歴史の一部に貢献していると自分自身を納得させる。

いつも世界中からの観光客でごった返すロンドン中心部の美術館とは異なり、来館者の数もそれほど多くなく、静かで落ち着いた雰囲気の中で絵画を鑑賞できる。これはイギリスではなかなかできない貴重な機会。

ギャラリーの内部

イギリス最古のギャラリーとはいえ、内部はリノベーションされており、モダンな印象。天窓から光が差し込み、作品に温かみを与えている。この展示空間のデザインは、近代美術館のモデルとして、その後に大きな影響を与えたという。

展示作品は中世から近代にかけてのヨーロッパの絵画が中心。

館内のスペースはそれほど広くはなく、1-2時間もあればすべての展示室をくまなく回れる。上述のように、来館者が少ないので、静かに思う存分、作品と向き合える時間が何にも代えがたい。

美術鑑賞後はカフェで一休み

大満足の鑑賞を終えたら、敷地内のカフェで一休み。テラス席がちょうど心地よい天気。カフェも美術館同様に混雑おらず、ゆっくりと過ごせる。

ギャラリーの敷地には、作品を展示する建物以外にも、その館の広さ以上の庭園があり、地元の人たちの憩いの場ともなっているようだ。ロンドンのような大都市でも、緑豊かな環境が身近にあるのは、イギリス生活の魅力。

カフェ休憩を終えたら、ダリッジ地区を散歩。タワマンが存在せず、一定の高さと建物の外観のデザインが統一された空間は、ハーモニーが感じられ、心穏やかに散策も楽しめる。

ハリウッドセレブの家も

ロンドン屈指の高級住宅街でもあるダリッジ。地元の不動産屋さんのショーウィンドウに掲載されている物件をチェックすると、寝室が3ー5部屋の一軒家が中心とはいえ、その価格は3ー5億円と庶民には高嶺の花。

それもそのはず、このダリッジには、トムクルーズとニコール・キッドマンが住居を購入し、滞在していたこともあるくらい、セレブリティにも選ばれる地区なのだ。

住宅は購入できないとしても、散策を通してその雰囲気は存分に味わえる。

高級住宅街の公園でチル

ダリッジ公園内のカフェ

この落ち着いたダリッジの雰囲気の虜になってしまい、ギャラリーを訪れた別の日にも、再び足を運ぶ。

ダリッジ地区には公園もあり、その中を散策しながらのんびり過ごすのも旅の楽しみ。

公園内のボート乗り場

公園と言っても、その敷地は広大で、池にはボート乗り場が設置されているくらい。訪れたのはいずれも平日だったので、それほど混雑もしていなかったが、天気のよい週末ともなれば、ピクニックやスポーツを楽しむ人達で賑わう空間になるのだろう。

ダリッジ公園内のカフェでチル

かつて暮らしていたイギリス。その後も何度か訪れているので、王道の観光地はすでに制覇しているゆえ、滞在中は少しのんびりと、観光地としてはメジャーではない場所に足を運んで、その土地で暮らしている人たちのように、カフェで休憩したり、公園を散策したりといった楽しみができる。

ダリッジで不動産が購入できるようになれるとは正直、想像はできないが、今後、イギリスを訪問する機会には、是非また訪れてみたい場所の1つとしてリストに加わった。

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