2022年以来3年ぶりの訪問となったスイス。親友を訪れる旅は、事前のメッセージのやりとりで、初夏のスイスは猛暑に襲われたが、その後は天候が不安定で雨に見舞われる日々が続いているとの報告を受けていた。
スイス到着後、その事前情報が嘘のように快晴の日々が続き、絶好のハイキング日和に。スイスの大自然を満喫しながら、久しぶりの親友との再会を楽しむ。
地元スイス人に人気のChurfirsten山脈のハイキングコース

アルプスに囲まれるスイスには、星の数ほどのハイキングコースが存在するが、夏のバカンスシーズンということもあり、海外からの観光客で溢れるルートを避けて、地元スイス人に人気のChurfirsten山脈のハイキングコースへ。
かれこれ4度目のスイス訪問にも関わらず、滞在中は親友がすべてアテンドしてくれるため、どこに行ったのか名前が全く頭に残らない。
こうして、ハイキングの思い出をブログに記すのは、記憶として定着させる目的もある。

親友の車でケーブルカーのIltios 駅まで到着。ケーブルカーに数分揺られると、標高1,350メートルのIltios 駅に到着。
快晴の空の下、360度にマウンテンビューが広がるパノラマにテンションが上がる。

Iltios 駅からさらにケーブルカーが伸びており、2,000メートルを超える標高の地点まで連れて行ってくれるようだ。冬は、スキー場として賑わうこの場所も、夏の間は緑溢れるハイキングコース。
この日は、軽めのハイキングということで、Iltios 駅から伸びるルートを歩く。久しぶりの親友との再会に、色々な話に花を咲かせながらキャッチアップ。

日差しは強いが、湿度は低いのでカラっとした気候で、歩いてもそれほど汗はかかず。
ハイキングコースにはところどころアート空間が広がっており、ハイカー、特に子供たちの関心を引き寄せる。
時折、家族連れのハイカーなどに遭遇するも、全体としては静かなハイキングコース。混雑が苦手な身としては、このハイキングコースはお気に入り。
開けた空間のベンチで、途中のスーパーで購入したパンやチーズなどで軽く昼食。空気がおいしいと、シンプルな食事の味わいまで引き立ててくれる。

昼食後、さらにハイキングコースを進み、トータル3ー4時間ほど歩いて下山。スイスらしいアクティビティのハイキングを満喫。
世界一急勾配のケーブルカー

天候に恵まれたスイス滞在は、日を改めて、再びハイキングへ。
Stoosbahn駅にたどり着くと、目の前には見上げるような山がそびえ立つ。こんな傾斜をケーブルカーが昇っていけるのだろうか?と疑問が沸いたが、山岳地帯に広がるスイスのケーブルカーの技術は世界トップクラス。実際に、他の国にもその技術が輸出されるくらい。
Stoosbahn駅から乗り込むケーブルカーは、まずその形からしてユニーク。イモムシのようなフォルムに、4つの円形状の車両が繋がる。
その円形状の車両が勾配に合わせて垂直方向へ連なり、48度という世界で最も傾斜の厳しいルートを上っていく。
カーブルカーに乗車しているのに、エレベーターの中に迷い込んだかのような錯覚に陥った、不思議な乗車体験。

ユニークなケーブルカーの後は、スキーリゾートで見かける一般的なリフトでさらに上へ上へ。緑が広がるその景色には、牛たちの放牧風景が広がり、いかにもスイスらしい光景。
この日は、親友の子供も一緒ということで、ハイキングというよりは、リフトを乗り継いでビューポイントまで到達するお出かけ。

リフトを乗り継いでFronalpstockという地点にたどりつくと、目の前には湖の眺めが広がる。内陸国なので海はないが、山も湖も楽しめるスイス。
何万年という時間をかけて形成された山脈と湖の自然を前に圧倒される。青と緑の美しい景色は、数カ月もすれば一面、銀盤の世界になり、訪問者もハイカーからスキーヤ-/スノーボーダーへと移ろう。
幼い頃に観た「アルプスの少女ハイジ」で描写された風景は、とても同じ地球のものとは思えなかったが、今回のスイス滞在中のハイキングを通して、そのような風景は実在し、澄んだ空気と壮大な景色が訪問者を迎えてくれることを感じさせられた。

