約1カ月に及ぶポルトガル縦断のサンティアゴ巡礼を終え、しばらくどっぷり浸かった欧州を離れて、大西洋に浮かぶ島国・カーボベルデを目指す。どこその国?と思う人が多いが、この島国を訪れた友人の話を聞いて以来、長年、いきたい旅先としてリストに載せていた。
ポルトガルの首都・リスボンからカーボベルデのサル島まで直行便が運航しており、今回はポルトガル航空(TAP)を利用。飛行機に搭乗する前に、同航空のラウンジ・Premium Lounge Tejo を紹介する話。
夏のバカンスで空港は大混雑

夏のバカンスの時期に欧州を旅行するのは賢明なアイデアではないかもしれない。ポルトガルも例外にあらず、ウンベルト・デルガード国際空港内は、乗客で溢れかえる。
こういう時に、搭乗するクラスはエコノミー席だが、スターアライアンスゴールドの資格でラウンジが利用できるのは本当に助かる。

乗客で混雑するエリアをくぐり抜け、「ANA/TAPラウンジ」の案内に沿ってエスカレーターで2階へ。ポルトガル航空(TAP)のPremium Lounge Tejo を利用するのは約2年ぶり。
前回のラウンジ利用ブログ記事はこちら。
ターミナル内とは対照的に、ラウンジ内は朝の時間帯のせいか、それほど利用客はおらず、静かな空間。

久しぶりのポルトガル航空(TAP)のPremium Lounge Tejo の利用だった為、内部の様子が思い出せなかったが、ラウンジに入るや、前回の訪問から大きなリノベーションは施されておらず、その記憶が鮮明に蘇る。
豪華絢爛とは無縁のシンプルなラウンジ。地に足がついている感じが共感を持てる空間。
ラウンジ飯で朝ごはん
午前9時30分出発のフライトに搭乗するために、午前6時に最低限の身支度だけを済ませて友人宅を出発したため、ラウンジ到着後、まずはシャワーを浴びよう。
空港内の余りの混雑に、チェックイン手続きをして、ラウンジにたどり着くだけで、一汗かいてしまった。

ラウンジの受け付けで尋ねると、シャワーブース付近の清掃員に声をかければよいとのことだった。日本国内のラウンジの順番待ちは途方もないが、海外はウォークインで、その場ですぐに利用できることが多い。
このリスボンのTAP航空のラウンジもシャワーブースに空きがあり、すぐに通してくれた。

シャワーを利用するにあたってのアメニティはバスタオルのみというシンプルなものだが、ラウンジ内の様子からも過度なアメニティサービスは期待できない。

シャワーできれいさっぱりしたら、次はお腹を満たそう。午前中ということもあり、ラウンジで提供されていた食事は朝食メニュー。スクランブルエッグ、ベーコンにパン、フルーツ、チーズ、ヨーグルトなど。食事も至ってシンプルな印象。

特に目新しいものはあまりなかったが、唯一、はまってしまったのが、トマトとカボチャのジャム。ヨーグルトと一緒に食べると、ほのかにそれぞれの野菜の味が口の中に広がり、乳製品との相性もそれぞれの野菜は悪くないものだ。
空港内の喧騒をよそに、ラウンジ内で静かに朝食を食べられる時間はなんとも優雅。食後はコーヒーを飲みながら、出発までの時間をラウンジで過ごす。
ラウンジに入った時は、利用客はまばらだったが、時間が経つにつれて、お客さんの数も増えてきたので、丁度よいタイミングで、搭乗口に向かうべくラウンジを後にする。
ピークシーズンは早めに搭乗口へ

チェクイン後、ラウンジまでの道のりの途中、荷物検査を済ませたので、全てのコントロールを終えたと思い込んでいた。しかし、今回の旅先・カボベルデはEU圏外のため、出国審査が必要となる。
この点をすっかり失念していた。ラウンジから搭乗口へ向かう途中、各搭乗口ごとに分けられた順路には大勢の乗客。同じEU圏内はパスポートコントロールはないが、それ以外の目的地に向かう乗客も多く、長蛇の列。
優雅にラウンジで朝ご飯を食べている場合ではなかった。一瞬、飛行機に乗り遅れることも覚悟したが、世界最強のパスポートの1つに数えられる日本のパスポートは、EU諸国とそのほか一部の国とともに、審査のレーンが分かれており、見た目の行列よりはスムーズに出国のパスポートコントロールまで辿り着き、事なきを得た。
ヨーロッパンの夏のバカンスシーズンは、ラウンジで静かに過ごせるのはメリットである一方、ウンベルト・デルガード空港のTAP航空のプレミアムラウンジ Tejo を利用する場合は、ラウンジから搭乗口への移動時間には十分余裕を持たせたほうが賢明。
出発ぎりぎりまでラウンジで過ごしたい場合は、行き先にもよるが、シェンゲン協定外の国に旅する場合は、出国審査を通過した後のエリアにあるTAP Premium Lounge Atlântico を利用するのも選択肢の1つ。

