暮らすように旅するカーボベルデ#2 サル島の見所を巡る

カーボベルデ

カーボベルデで最も観光地化が進んでいるとされるのがサル島。ビーチ沿いには、世界的なホテルチェーンのリゾートが並び、ヨーロッパからを中心に多くの観光客を惹きつける。島を訪れるまでは、ビーチくらいしか思い浮かばなかったが、観光資源が盛沢山のサル島は、ポテンシャルも高い。そのサル島の各名所を紹介する話。

最大の見所は美しいビーチ

サンタマリアビーチ

多くの観光客のお目当てと言っても過言ではないビーチ。島国カーボベルデだが、美しいビーチが広がる島はそれほど多くはなく、ビーチリゾートと言えば、サル島のようだ。

島にはいくつかのビーチスポットがあるが、最も賑わいを見せるのは南部にあるサンタマリアビーチ。

ビーチ沿いのパラソルやビーチチェアを利用するのは、観光客がほとんど。しかし、ビーチ自体には、地元の人も水遊びに訪れるため、観光客とローカルが分け隔てなく美しい海を一緒に楽しんでいる雰囲気。

波が立つカイトビーチ

島の南東部に位置するカイトビーチは、カイトサーフィンのメッカ。残念ながらオフシーズンにカーボベルデを訪問したため、カイトサーフィンを楽しむ人々の姿は見られなかった。しかし、ピーク時には、海はカラフルなカイトで染まるくらい、数多くのサーファーがビーチに押し寄せるという。

カイトサーフィンのチャンピオンを称える壁画

スポーツとしてのカーボベルデ人選手のレベルも高いようで、これまでにカイトサーフィンの世界チャンピオンも輩出しており、その1人、ミツ・モンテイロは島のレジェンド。その功績を称えるように、島の中心部の建物には壁画が描かれている。

サーファーで賑わうビーチは、ウミガメにとっても楽園であり、シーズンを迎えると産卵のためにこのカイトビーチに夜な夜な姿を現す。このウミガメの産卵を観るための夜のツアーも組まれている。

島の発展に貢献した塩田

現在は、サル島の主な産業は観光業だが、19世紀にペドラ・デ・ルメの塩田開発により、島は発展を遂げた経緯があり、その塩田は今なお操業を続けている。

サル(Sal)島の名前の由来は、ポルトガル語の塩(Sal)に由来しており、塩が島の特産品だった歴史を物語っている。

塩田のプールで浮かぶ観光客たち

塩田にはプールが設けられており、その塩分濃度から、死海のように体が水にぷかぷか浮かぶ体験ができる。塩分濃度が非常に高いので、水が目に入らないように注意して浮遊を楽しむ必要がある。

サル島の塩

観光業に主役の座を奪われたとは言え、生活に欠かせない塩は、この塩田での製造が続けられており、スーパーやお土産店で購入が可能。

レモンザメとたわむれる

餌におびき寄せられたレモンザメが足下を泳ぐ

サル島の中腹部の東にはシャークベイ(Shark Bay)があり、その名の通り、サメが出現する。サメとってもメジロザメ科に属するレモンザメで、性格はおとなしく、人に危害を与えることはないとされている。

レモンザメを観察する観光客たち

遠浅の海の海底には溶岩が広がり、その黒いキャンバスを無数のグレーの個体が行き交う。注意すべきことは、レモンザメには触れない事!足下を行き交う様子を眺めている限りは、人を襲うことはないようだ。成長すると体長2-3mにもなるが、この海岸に現れるのは1mほどの大きさなので、それほど恐怖心も抱かずに、レモンザメの行方を観察しながら、そのスリルを味わえる。

晴れた日だけ見られる「青の目」

青い目が浮かび上がる洞窟

サル島の北西部にあるBuracona (青い目の洞窟)では、晴れた日の午前10時半ごろから3時間ほどだけ見られるという「青い目」

訪れるまでは、一体どんなものなのか想像もつかなかった。スポットとなる洞窟まで足を運ぶと、洞窟のそこには水面が見える。しかし、青く太陽の光が反射するわけでもない。

しかし、特定のポイントに立って、高所恐怖症と闘いながら洞窟の下を恐る恐る除いてみると、まか不思議。反対側からは何も見えなかったのに、文字通り「青い目」が水面に浮かび上がるように反射している。

身を乗り出して写真を1枚撮るのにも、足がすくむくらい。観光客の中には、せっかく近くまできたにも関わらず、その高さゆえか、途中で断念する人の姿も。

この他にも自然の見所が溢れるサル島。観光地ということもあり、名所を巡るツアーも充実している。島内の公共交通機関が発達していないため、ツアーに参加して回るのが最も効率的だろう。

タイトルとURLをコピーしました