ベネズエラでの海外駐在を終え、次の任務までの休暇に入る。帰国早々、身内の不幸で慌ただしくなったが、法事を終えて何もしないバカンスを過ごすべくマレーシアの首都・クアラルンプールに向かう。
海外旅行に行けば、世界遺産を巡ったり、グルメやショッピングを楽しんだりと、意外とせわしなく動き回り、あっという間に時間が過ぎてしまうと感じられるかもしれない。そうした旅のスタイルとは真逆の何もしないバカンスとして、マレーシア滞在を紹介する話。
料理をしない!

旅をしていると、毎食外食が続いていくことに胃が疲れ始める。1週間を超える旅程であれば、Airbnbなどを利用してキッチン付きのアパ―トに滞在することも検討するが、今回の旅は、丁度、滞在期間が1週間ということもあり、料理はしない!と心に決める。
よって、ホテルは朝食付きの宿泊プランにして、夕食を外で済ませる。旅行先によっては、レストランに1人で入りづらい雰囲気の国や地域もあるが、その点、東南アジアは、日本同様、1人でも気軽に入れる飲食店が多いので助かる。
さらに、マレーシアの首都・クアラルンプールは年間を通じて暑いので、そのそも料理をする気分にならないので、ここは潔く、バカンス中は自炊から遠ざかる。
ホテルに籠る

初めて訪れる国や都市では、主要な観光名所を訪れるために、滞在中は街に繰り出すことも多いが、何もしないバカンスを過ごすには、既に訪れたことのある場所を選択するのが良いだろう。
既に、主要な場所を訪れたことがあれば、滞在期間中、何もせずにのんびり過ごしても、損をした気分にはなりにくい。
蒸し暑いクアラルンプールでは、外を動き回ると疲れてしまうので、基本はホテルに籠るスタイル。とは言え、ホテル内ではアクティブに過ごす。
朝は、目覚ましをかけずに、起きたい時間に起床。そのままジムで軽く運動。ホテルの朝食サービスはが10時までなので、その少し前に朝食会場に到着。

遅めの朝食をブランチとして、フルーツからメインのおかずまで頂く。
ホテルの部屋に戻ったら、そのまま、読書をしたり、映画を観たりして過ごす。時折、ルームサービスの担当者が部屋を訪れることがあるが、午後の出かけている間にベッドメーキングをしてもらうように頼んでおく。
そうすれば、ホテルに籠ってゆっくり過ごすことができる。
足つぼマッサージには足しげく通う

何もしないバカンスは、基本はホテルに籠るが、ベッドメーキングの間は、どこか1カ所に出かける。ある日は美術館、別の日はカフェと言った具合に。
外出で少し歩き疲れたら、足つぼマッサージへ。
クアラルンプールのBukit Bintang地区は、石を投げればマッサージ店に当たるかのように、数多くの店舗が熾烈な客引きで駆け引きを繰り広げ、Changkat Bukit Bintang と Jln Bukit Bintang の両大通りはマッサージ店舗の激戦区。
観光客が1日歩き疲れた体を癒すためか、夜になるにつれてマッサージ店は活況を呈していく。日本のマッサージ価格と比較すると割安だが、店舗によって当たり外れが大きいのが難点。
何度か通ううちにみえた傾向としては、マッサージの施術者も夜になればなるほど、段々と疲れてくるせいか、マッサージの質が落ち始める。よって、午後8時までに利用が賢明。施術者がまったく疲れていない開店と同時に行くという選択肢もあるが、早い時間帯は、十分な数の施術者がスタンバイしていなかったり、経験の浅そうな若いスタッフだけということもあり、あまりお勧めはできない。
今回の滞在では、以前にもまして、国際情勢を反映してか、男女問わずミャンマー人がマッサージ店舗で働いている姿が目立つようになっていた。
何もしないバカンスで、足つぼマッサージにより、さらに体のリラックスを促進させる。
特別な目的を持ち合わせていなくても、何もしないリラックスするバカンスとしての旅として、時にはどこかに出かけて滞在する時間を確保するの重要さを、この旅を通して再認識させられる。