注射を打ちたい!

医療

コロンビアでこんなタイトルのブログを書けば、別の意味に取られそうだが、意図するところは病院で治療のために処方された注射を打ってもらいたいということ。

自己注射にトライ?

2回目の指の治療を終えた後、処方された薬に抗菌薬が含まれていた。5日間、きちんと注射してもらうようにと医師から指示を受けたものの、一体どうすればよいのか。そばにいた看護師に尋ねると、以前にお尻に打ってもらったことがあるでしょう。あれと同じと説明される。

と言われても、自分で打てるわけでもなく、どうしたらいいものか。看護師は薬局で注射も打ってくれるから。もし見つからなかったらまた緊急外来に薬を持参したら注射だけ打つことも可能とのことだった。

ひとまず薬局で薬を購入して帰宅。また、注射を打つだけのために緊急外来に来るのも手間だし、インスリン注射では自己注射の手段もあるから、「自分で注射」と浅はかな思考で検索してみる。しかし、お尻への注射は体勢的にもハードルが高そうだ。

注射1本に2時間待ち

指をしっかりと完治させる為にも、抗菌薬の注射は欠かすべきではない。ひとまず家の近くの薬局で注射してもらえるか尋ねてみたが、2、3軒回ってもどこも注射の接種には対応していないとのことだった。

簡単に注射を接種してもらえる場所が見つからなければ、やはり自己注射という手段しかないのか。試しに購入した抗菌薬の箱を開封してみると、小さなガラス瓶に液体の薬が詰め込まれているだけ。注射器も注射針も同封されていない。これでは自分で打つこともできない。

結局どうすることもできず、昨日に続き緊急外来へ。今日は注射だけの用件と伝え、診察等は不要なので、うまく待機する患者の隙間に処置を入れてくれたらと望んでいたが、甘い考えだった。

診察の時と同様に、待つ、待つ、待つ。たかが注射1本なのに結局2時間ほど待ってようやく処置室に通してもらえた。今日は診察が混雑していて、看護師も大忙しらしい。これまでの緊急外来に出向いたときに空いていたということは一度もなかったので、ある程度の覚悟はしていたが、ここまで待たされるとは。

抗菌薬の注射はお尻へ接種してもらったが、思いのほか痛みが強かった。自己注射だったら、途中で怯んでしまいそうなくらいだ。注射を打ってもらうだけだったのでお会計をして終了。料金は6900ペソ(=約200円)ほどで済んだ。

情報はネットリサーチより足で稼ぐべし

5日間、抗菌薬の注射が必要だがさすがに毎日2時間も緊急外来で待つのはごめんだ。

薬局、注射接種と検索をかけてみるが、薬局の情報しかヒットしない。よく行くスーパー近くの薬局で聞き込み開始。

しかし、どこも接種できる場所はなく、総合病院近くの薬局なら接種してもらえるとのことだが、タクシーで移動しなければならない距離。今日も、緊急外来での待ち時間が頭をかすめる。

あと3軒、薬局を回って見つからなかったらあきらめると決めて、帰宅途中の薬局で聞き込み。残念ながらここも不可。しかし、薬剤師さんが近くで注射を接種してくれる薬局を知っているとのことだ。しかも、歩いて5分ほどの距離にその薬局はあるらしい。なんと素晴らしい情報。情報を足で稼ぐのは時代遅れかもしれないが、たまにはネットリサーチより機能する。 

薬局のお友達

薬局の店舗奥に設けられた処置室

教えられた通りの道を進み薬局に到着。一見、注射が接種できそうな雰囲気ではないが、店員さんに尋ねてみると、台帳に必要な個人情報と薬の種類を記入してと指示される。どうやら接種可能なようだ。

記入を済ませると、店の奥にあった扉が開けられ、ベッドが視界に入る。どうやらここが処置室のようだ。手際よく注射の接種が終わり、昨日緊急外来で待たされた2時間という時間が節約できた。料金も若干安く4000ペソ(=約120円)

注射は残り3回。翌日も同じ店員さんに接種してもらい、4日目は薬剤師さんが接種してくれた。最終日は、この店員さんと薬剤師さん両方の出勤日だったようで、薬局に着くなり、もう最後だから台帳の記入はいいわと。

接種が終わると、矢継ぎ早に質問責め。日本のことやら、コロンビアのことについて。結局そのおしゃべりは1時間以上も続いた。待ち時間を節約するためにこの薬局に来たのに…。思わぬおしゃべりにつかまってしまったが、スペイン語の練習になったし、もうお尻を見られた仲じゃないかと、友達のようになった。

それ以降、薬を購入する必要がある際は、この“友達”がいる薬局が馴染みの店となり、自然と足が向き、たわいもないおしゃべりを楽しんでいる自分がいる。

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