今月のチョコレート(2021年6月)

チョコレート

世界的に名を馳せるコーヒーの陰に隠れがちだが、コロンビアは良質なカカオの産地でもあり、チョコレートやココアも高い評価を受ける。日本でも「メゾンカカオ」や「CoCo Hanters」がコロンビア産のカカオからチョコレートを製造している。

コロンビアに赴任する際、空港で買ったリンツのチョコレートが底を突き、いよいよコロンビアのチョコレートを試すその時がきた。

早速スーパーのチョコレート売り場を物色すると、これまで見たこともないコロンビアのオリジナル商品が並ぶ。思わずパッケージ買いしてしまいそうな素敵なデザイン。しかし、お値段は決して素敵ではなく、1万コロンビアペソ以上(=約300円)する。生産者への正当な対価、環境に配慮したカカオの生産などを考慮すれば、消費者もそれなりの負担を求められるのは世の流れである

1.LÖK (38%)

初めてのコロンビアチョコレート。コーヒーはパッケージに空気穴が開いていて、購入前にそこから香りを試すことができるが、チョコレートはそういう訳にはいかない。

目を引くデザインのパッケージが並ぶ中で、レトロでクラシックな雰囲気を醸し出すLÖK のチョコレートを手に取る。

カカオの割合38%。お値段11,000ペソ(=約330円)。気になるそのお味はというと…。チョコレートを口に含んだ際の口当たりが非常になめらか。最初に口の中に漂う牛乳の優しい味わいに続いて、チョコレートの風味が口の中に広がる。そして最後にじわっと甘味が余韻として残る。しばらくダークチョコレートに慣れていたせいか、38%のレベルだと、とても甘く感じる。

パッケージの裏面にあったQRコードにアクセスしてLÖKの情報をチェック。チョコレート以外にも、コーヒー、はちみつ、ココナッツオイルなども手がけているようだ。記念すべきコロンビアのチョコレートの第1歩みを踏み出すことができた。

2.SraKKO(50%)

次のチョコレートに選ばれたのはSRAの50%。なぜか値札シールがはがされていたので、後でレシートを見てお値段が1万2,300(=約363円)ペソと知った。カカオの割合が高くなるにつれて、お値段が上がるのは常である。

早速、パッケージを開けて中のチョコレートを取り出してみると、あれ?パッケージの箱と中身が釣り合っていない。何かの間違えか?チョコレートの表面にはデコレーションが施されており、その完成度からみても、容量は間違っていないだろう。

パッケージの上にチョコレートを置くと、そのアンバランスさは歴然。ただし、チョコレートの厚みはパッケージに目一杯収まる位の分厚さ。

味わう前に、ツッコミどころ満載のSraKKOのチョコレート。ある意味、印象に残る商品となるだろう。

カカオ50%ということもあり、口に含んだ際には、甘くも苦くもない中立的な味わいが広がる。食べ終わった後に口の中にややダークチョコレート寄りの味わいが記憶される。

味は及第点だが、このチョコレートの厚みはやや食べ辛らい。一口分を割るにしても、なかなかの力がいる。口の中でも、歯を労わるために噛まずに、溶け出すまで待つのが賢明なチョコレートだ。

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