今月のチョコレート(2021年12月)

チョコレート

十二指腸潰瘍と診断されるまで、体調がすぐれないためチョコレートの消費も控えていた。しかし、病気の診断結果も判明し、医者からはダークチョコレートなら食べても支障はないとの許可を頂いたので、再びチョコレート生活の始まり。

CACAO HUNTER 100%

ダークチョコレートの極みカカオ100% カカオの使用料のせいなのか他のブランドの製品の場合、カカオ100%はお値段がかなり高くなる傾向があるが、CACAO HUNTERの場合は、240g入りでお値段26,400ペソ(=約756円)。同じ容量でカカオ53%, 70%, 82%の場合はそれぞれ24,800ペソ(=約710円)なので、6%ほど値段が上がるがまだ良心的な範囲。

100%と表示をみただけで、カカオの深い苦味の世界に飛び込んでいくような覚悟が必要だ。実際に口に含んでみると、苦いのは苦い。いや苦味の極みだ。ただ、以前リンツの100%チョコレートを食べたときに感じた美味しくないチョコレートのような印象はない。ダークチョコレートに口が慣れてきたのか、はたまたCACAO HUNTERのカカオ100%チョコレートが別格なのか。

初めの一口二口と噛んでいる時は、味がしない。一瞬、味覚を失ったのかという心配にさえかられるが、そうではない。そこからじわじわとカカオの渋みがにじみ出てくる。1枚のタブレットにカカオが凝縮されているのが奥ゆかしい渋みからも伝わってくる。

単純に苦いと感じるだけでなく、渋さを楽しめるようになったのは、お口が大人になったのかもしれない。カカオ100%チョコレートの良い点は当然ながら甘くないところ。よって一枚、もう一枚と甘さにつられて手が止まらなくなるということはない。一枚だけと決めたら、その決意が誘惑されることがないのだ。

バナナとの相性満点

渋すぎるカカオ100%チョコレートをそのままちびちびと一枚ずつ堪能するのも悪くはないが、少し甘味のある果物と一緒に食べたら化学反応が起こせるのではないだろうかという思いが頭をよぎる。

焼きバナナの熱で溶け出すチョコレート

早速、家にあったバナナをココナッツオイルで焼く。表面がカリっとするくらい。両面を焼き、お皿に引き上げた段階で100%チョコを乗せる。すると、表面がこんがりと焼かれたバナナの熱でチョコレートがみるみる溶けていく。100%と言えども、溶けるスピードは他のチョコレートとは変わらないだろう。

仕上げにココアパウダーをまぶしてみれば、立派なデザートに仕上がった。このチョコバナナ、相性完璧。チョコレートがバナナの味を全く邪魔しない。表面のカリっとした部分を噛んだ後に中から漂うバナナの甘味が口に広がり、ココナッツオイルも絡まりちょっと甘くなったかなと思ったところに、ビシッと100%のカカオの力で味を締めてくれる。そしてなにより簡単に作れるところがよい。

胃腸の調子が整うまではしばらく100%チョコレートがお供となりそうだ。

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