ビーチだけじゃない ハワイで楽しむアートからあの有名な日立の樹まで

アメリカ

太平洋の楽園、ハワイ・オアフ島を訪れて数日、ビーチでのんびりと日々を過ごす。海に飽きたというわけではないが、せっかくの旅行なので、他の旅先と同様に、ハワイでも美術館や博物館も訪れてみようということになり、ビーチは1日お預けにして、ホノルル美術館と”日立の樹”として広く知られるモアナルア・ガーデンに足を運び、文化的な1日を過ごす話。

JCBカード必須 ホノルル美術館

ホノルル美術館の中庭にたたずむ彫刻

前日に借りたレンタカーの返却期限は翌日の午後8時なので、車を使って移動。宿泊するコンドミニアムからホノルル美術館までは約15分。道順はそれほど迷いそうにはなかったが、事前に駐車場の情報をチェック。車社会のアメリカなので、美術館にも駐車場くらい設置されているだろうと楽観的だったが、駐車場がなかった場合に車をどこに停めるか、海外だと勝手が分からないので、念の為。

ホノルル美術館 訪問者用の駐車場

駐車場は美術館内の敷地ではなく、少し離れたホノルル美術館学校の裏に設けられている。事前にチェックしておいて正解。

駐車場は無人で、QRコードを読み取り、車のナンバープレート等を登録して、クレジットカードで決済。携帯電話がネットにアクセスできるような状況にしておかなければならない。料金は5時間で6ドル(約950円)。美術館からの告知によると、2025年は島外からの訪問者は3時間12ドル(約1,800)に値上げされる模様。恐ろしいアメリカのインフレ。

駐車場料金情報(出典:ホノルル美術館のサイト)

車を停めたら、美術館まで歩くこと数分。瓦屋根の平屋のような建物が、どこかアジア風の懐かしい雰囲気を漂わせて迎え入れてくれる。訪れた日は週末の日曜日ということもあり、混雑を警戒していたが、駐車場の空き状況から想像した通り、午前10時頃に到着した時には来観客は数名といったところ。混雑した美術館での鑑賞は疲労が増すので、人が少ないのは幸運。

入館料は大人1人25ドル(=約3,750円)円安海外旅行は文化活動にも影響を及ぼす。

JCBカードの割引オファー

受付にJCBカードによる割引オファー 同社のたびらば(旅Lover)を利用すれば50%オフ!しかしこの日に限って家族はJCBカードをコンドミニアムに置いてきてしまっていたので、割引のチケットは購入できず。

円安の影響から海外旅行に来る日本人観光客が減ったとはいえ、ハワイでは日本人はまだまだ上客のようで、各種の割引サービスが充実している。ノープランのハワイ旅行とは言え、料金が半額になるのなら、事前にリサーチしておくべきだった。

世界中を旅した気分になるホノルル美術館

ルーブルやプラドなど世界の名立たる美術案と比較すれば、ホノルル美術館はこじんまりとした規模の印象を受けるが、そのコレクションは世界各地の作品に及び、館内を一周する頃には、世界中を旅した気分になれる。

東アジアや東南アジアの作品から、欧州の印象派の絵画、日系人の作品まで幅広く、ハワイの多様性を象徴するかのような展示。そして何より、繰り返しになるが、空いているのがいい。人で溢れかえっていると、展示室を1部屋1部屋ずつ移動するだけでも、疲弊してしまうから。

東南アジアのような雰囲気の漂うホノルル美術館内のカフェ

館内を一周して鑑賞を終えたらカフェで一休み。座席の予約はしていなかったが、まだ空いている時間帯だったので、好きな座席を選ばせてくれた。

入館料が4,000円近い美術館だが、カフェのドリンクはコーヒー4.5ドル、オレンジジュース3.5ドルと、割と良心的な値段設定。その上、コーヒーに至っては、おかわりを注ぎ足しに来てくれるサービスまで。一瞬、追加料金をチャージされるのかと思いや、無料のおかわりサービスのようで、コーヒーを楽しみながら、美術館内を歩いた体を十分に休める。

ミュージアムショップ

美術館から去る前に、ミュージアムショップも少し覗いて、お土産を購入。

入館料25ドルにJCBカードの割引が受けられないと知ってときは、残念な気持ちに苛まれていたが、美術館を後にする頃には、入館料以上の価値ある時間を過ごすことができ、満足のうちに次の目的地に向かう。

ついに あの日立の樹と対峙

想像以上の規模の日立の樹

現在、このブログのタイトル通り、GlobaLocaLifeと称して、世界中で地元の生活を楽しむ生活を送るようになったのは、1つには小さい頃から大好きだったTBSの番組「世界ふしぎ発見!」の影響が大きい。YouTubeもない時代、ブラウン管から流れてくる世界の映像に毎週釘付けになり、いつか自分の目で各地を見て回りたいという想いを掻き立てられた。その気持ちは現実のものとなり、これまでに世界各地を訪れ、留学をしたり、駐在生活を送れたりと、番組が終了した後も、世界のふしぎ発見が自分自身の中で継続している。

その番組のスポンサーだった日立、今でも “この ~ 木、なんの 木 ~ ” のCMソングは頭の中に定着しており、いつかその日立の樹と対峙することを心待ちにしていた。

ワイキキビーチ沿いのユニークな大木を見る度、日立の樹との遭遇を期待して、事前のリサーチなしの時は、Kapiʻolani Regional Park内にこの樹が存在すると思い込んでいた。しかし、どうやら日立の樹はワイキキの中心から少し離れたモアナルア・ガーデンで出会えるようだ。

モアナルア・ガーデンのウェブサイトに、ワイキキから車での道順が説明されており、モアナルア フリーウェイ (78) 西行き、Tripler 出口、出口ランプ途中に「モアナルア ガーデンズ」の標識、標識を過ぎてすぐ右折と記載されている。無事に車でたどり着けるか不安の方が大きかったが、標識に従っていくと、迷わずスムーズに到着。ハワイでの運転にも慣れてきたということだろうか。

入園料は大人1人10ドル(=約1,500円)受付を通過すると、すぐその目の前に日立の樹が姿を見せる。頭の中はあのCMソングが勝手に流れだし、アドレナリンが出てきたのが実感できた。初恋の人に出会えたような、長年の想いが叶い、この大樹と対峙。

そのスケールの大きさの割に、威圧感で迫ってくるような雰囲気はなく、丸みを帯びたフォルムのせいか、優しく包まれそうな印象を与えてくれる。

ハワイの快晴の空とは対照的に、大樹の中には木陰の空間が広がり、別の地に来たかのような気温差の錯覚が生まれる。大樹の内側から空を見上げると、思い思いにそれぞれの幹が広がるを見せる空間に圧倒される。

2024年は屋久島の縄文杉を訪問することができたが、年の後半にこの日立の樹にも対峙することができ、2つの想いが叶った一年となった。

日立の樹として広くしられているのは、日本ぐらいなのだろうか、このガーデンを訪れる観光客はほぼ日本人。敷地内にはテーブルとイスがあり、この大木を眺めながら、お茶とお菓子で一服。

いつもなら、早々に次の目的地に向かうか、引き上げたがる家族も、この場所では木との時間をのんびりと楽しんでいるようで、実際、後からこのハワイ旅行を振り返った際、モアナルア・ガーデンで日立の樹を訪れたことが最も印象深かったと感想を述べていたくらい。

緑ひろがる大木に目を凝らすと花が咲いているのが見える

CMソングにあるように、緑しか見えないような大木だが、目を凝らすと花が咲いている。彼岸花のようなフォルムだが、そのピンクがかった色見の割には、目立ちすぎていないので、一瞬、花が咲いているかどうかも分からないほど。

気が付けば、2時間近く、このガーデンに滞在。日曜日の午後だったが、こちらも美術館同様、人が少なく、のんびりするには最適の場所だった。

ハワイ・オアフ島と言えば、ビーチにダイヤモンドヘッドが象徴的だが、時には美術館や庭園を訪れて文化的な1日を過ごすことで、ハワイ滞在がより豊かな時間となる。

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