ハンモックのある暮らし

生活

せかせかとした都会の生活とはおさらばして、のんびりとコロンビアの地方都市で暮らす毎日。コロナ禍ということもあり、お家時間も必然的に増え、室内でより快適に過ごすため、ハンモックのある暮らしをスタートさせた。

室内工事許可はあっさり了承

コロンビアに来てから、お土産屋さんやドライブスルーのような店舗で時折、ハンモックが売られているのを目にしていた。また、屋上にハンモックが架けられた家もあり、ゆらゆらと揺られながらリラックスする住民の姿も。

さらに、今住んでいる家の1階の住人は、庭が付いているということもあり、その空間を利用してハンモックを設置し、週末の午後はハンモックに横たわり読書を楽しんでいる。その姿を、ベランダから眺める度に羨ましさがこみあげてくる。

ほとんど交流のない住民なので、都合よくハンモックだけ借りて、しばらくリラックスさせてくださいと言い出すわけにもいかず。

別件で室内のメンテナンスのために来てもらった作業員の方に、ハンモックを架けれるようにしたい旨を伝えると、金具を取り付ける必要があるからまずはオーナーに相談してみたらとアドバイスを頂いた。

早速、ワッツアップでメッセージ。壁に穴を開けることになるので、難色を示されるかと思いきや、2つ返事であっさりと了承してもらえた。

備品はホームセンター

ハンモックは、家の周囲の店や街の中心地でも見かけるのだが、それを取り付ける金具が見当たらない。ハンモックを取り扱う店では金具は販売していないようで、店員に尋ねるとホームセンターのような店で売っているとのことだ。ついでに、ハンモックの値段だけリサーチがてらに尋ねると、素材やデザインにもよるが1000円-2000円前後の相場。

ホームセンターに足を運んだものの、ハンモックの金具なんてどこに置いているのか。広大な敷地の店舗を隈なく探す気にもならず。すると、キャンプのテント売り場の横にハンモックがいくつかかけられているのが視界に飛び込んできた。

このハンモックコーナーに全てが揃っているようで、金具もすぐに見つかった。種類は1つしかなかったので選択できなかったが、多分、設置するのに問題はないはず。お値段も1000円弱。ついでにハンモックも購入。

延長紐が見つからない!

作業員に連絡を取り、さっそく金具を付けてもらう。ドリルで勢いよく壁に穴を開けていく。当然ながら粉塵が飛び散るが、その範囲が予想を超え、ノートや本を置いている机は雪が降った後のように。作業に取り掛かる前にカバーをかけておくべきだった。

無事に金具の取り付けが終了し、ついにハンモックで揺ら揺らと期待を膨らませるが、あれっ?短い。ベランダへの視界が確保でき、部屋の中で一番距離が短くなる地点に金具を取り付けたのだが、それでも金具と金具の距離は裕に4メートルくらいはある。従って、ハンモックの丸くなった先端を引っかけようとしても、長さが足りない。金具という大きなハードルを乗り越えたと思ったが、ハンモック生活にはまだまだ困難が待ち構えていたとは。

ハンモックの先端と金具を結ぶ延長紐が必要だが、そんなものはどこに売っているのだろうか。ハンモックと金具を購入したホームセンターでは見かけなかった。期待薄のホームセンターにわざわざまたタクシーで向かうのは時間とお金の無駄と判断し、露店や商店でにぎわう市街地に繰り出す。

コロナ禍なのに、肩と肩がぶつかるくらいの活気ある市場。通りごとに、靴屋さん、ジーンズ、携帯ショップ、防虫剤など取り扱う商品が定まっている。裁縫屋さんか工具店に的を絞ったが、前者は体重をしっかりと支えてくれそうな太さのある紐は見当たらず。

工具店のエリアに移動すると、丁度、軒先にロープのようなものを売っている店舗を発見。これで一件落着と思いきや、長期間、外に陳列され売れ残っていたせいか状態が悪い。ハンモックに横たわっている最中に、老朽化したロープがちぎれて床で腰を打って大事に至っては洒落にならぬ。

店員さんに別の店を紹介してもらい、移動するもその店舗では取り扱いはなかった。一瞬、途方にくれたが、2,3軒周囲の工具店に聞き込み。理想は、ハンモックと同じ、綿素材の紐を期待していたが、残念ながら見つからず。ナイロン素材なら十分な太さで、強度もしっかりとしてそうなロープがあったので、片方4メートル、合計8メートルを購入。

きちんと長さを計測せずに買い物にきてしまったことを若干後悔したが、片方4メートル、半分に折っても2メートルの長さがあれば十分だろう。

ついに憧れのハンモック付きの家が完成

長さが足りますようにと祈る気持ちを込めて、恐る恐る紐をハンモックに取り付ける。しっかりと結び目を付けハンモックを広げてみると、無事に十分な長さが確保された。

こうしてついに、憧れだったハンモックのある暮らしを手に入れることができた。スタジオタイプのアパートなので、ソファもベッドもすぐ移動できる距離だが、この揺られながら横たわれるのはリラックス効果が別格だ。

横になった時に、視界の先にバルコニーの木々も見え、満足。ちょっとしたシエスタ(昼寝)や読書、ぼーと外の風景を眺めるのにも大活躍のハンモックがアパートに加わった。

使用しないときは、片方の金具にハンモックをまとめておけば部屋を遮ることもなく、一家にハンモック1本あると、部屋での過ごし方にも変化をもたらしてくれるのでお勧め。

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