ニュージーランド南島ドライブ旅はいよいよ最後のルートとなるブレナムからクライストチャーチ。前日に民泊の駐車場で物損事故を起こしてしまったのが不吉な予感だが、最後まで気を抜かないように安全運転を心がけよう。
ブドウ畑が広がるニュージーランド南島の北東部から今旅の出発地・クライストチャーチまで戻ってくる最後のドライブ旅の話。
ライトドライブは快晴
ブレナムからクライストチャーチまでは約300キロ、4時間ほどの道のり。時間に余裕を持ったドライブを楽しみたいところだが、今日の17時までのレンタカーを返却しなければならない。
クライストチャーチのAirbnbにチェックインする前に、車があるうちにスーパーによってお土産などの買い出しをして、民泊に荷物を置いて、給油をして車を返却するまでが本日のミッション。
少々慌ただしい予定のような気もするが、そんな焦りをなだめるかのように、ドライブ旅最後の運転を盛り上げるような快晴の空の下、ブレナムを出発。
再び、ブドウ畑の中を駆け抜ける。昨日、強風に苦労しながら自転車をこいでいたのとは裏腹に、快適なドライブ。
できればワイナリーに立ち寄ってみたかったが、時間の制約に加え、飲酒運転はできないので本日は断念。
出発してから1時間ほどは、ブドウ畑の名残か、緑豊かな景色の中を進んで行く。南半球なので錯覚させられるが、この季節は春なのだ。
ロブスターのお出迎え
緑溢れるドライブコースを堪能していると、半開きにした車のドアから、磯の香が漂い始め、しばらくすると、海が出迎えてくれる。
晴れ渡った今日の天気には海の青さがより一層映える。山と海、両方の景色を楽しめる贅沢なドライブコース。
道の駅のような施設が目に入って来ると、その屋根には巨大なロブスターのオブジェ。浪速の「かに道楽」に負けないインパクト。
店の中に入ってみると、今日獲れたばかりとみられる新鮮なロブスター。午前中のドライブ休憩に食べる気は起きなかったが、それでも身が詰まって美味しそうだ。ニュージーランドでの相場を知るためにも、値段を尋ねるべきだった。
ロブスターを食べる代わりに、マショマロの入ったスイーツとコーヒーで休憩。オーシャンビューのおまけつき。
いつまでも海を眺めていられそうだが、あまりのんびりはしていられない。
ドライブを再開して海沿いの道なりを進んで行く。時折、停車する車からサーファーがボードを持って海へと向かう姿が見られた。家の近くに海を楽しめる環境があったら最高だろうな。
列車との遭遇
オーシャンビューにばかり気を取られていたら、再び高速道路の反対側に線路を発見。以前のドライブでも線路を見かけたが、鉄道として機能しているか不明だった。
この踏切はそれほど古びていないので、もしかしたらまだ列車が走っているのかもしれない。
海と山に向かって走る列車の車窓からの景色は格別だろう。
物思いにふけりながら運転していると、潮風が車内にゴーゴーと入りこもうとする音とは違った音が辺りに響き渡る。一体なんだろう?
どうやら海側ではなく、線路の方から音がこだまする。そちらの方に視線を向けると、列車が駆け抜けているではないか。
どうやらこの鉄道はまだ機能しているようだ。ドライブ旅に残されていた鉄道が機能しているかどうかの疑問が解決。
この日、目にした列車は貨物車。大名行列のような長さで、荷物が運ばれていく。
特別、鉄道に思い入れがあるという訳ではないが、なぜか列車に遭遇した事実に興奮が冷めやらないまま、しばらく運転を続けていく。
クライストチャーチまでラストスパート
もう少しオーシャンビューの道のりが続いてほしいという願いも空しく、景色は移ろい、青々とした森と山の中を進んで行く。
海沿いの道のりを走行中は少しスピードを落として進んでいたため、想定以上に時間がかかっていたようだ。
クライストチャーチに近づくにつれて、交通量も増え始める。ニュージーランド南島を巡るドライブ旅もいよいよクライマックスを迎える。
海外で初めてレンタカーを借りて旅をする経験だったが、言葉ではその壮大さを十分に伝えきれない風景に巡り合う連続だったと感傷的になり始めるが、そんな余裕はない。
まだこれから、スーパーに立ち寄り、民泊にチェックインして、給油の後、レンタカーの返却が残されている。
モールに入る日本食品店で買い物を大急ぎで済ませて民泊へ。オーナーは不在だったので、セルフチェックイン。荷物を置いたらガソリンスタンドへ。
最後の給油を済ましたら、レンタカー屋さんへ。
返却予定時刻まで30分ほど残されていたので、最後は少し余裕を持つことができた。
車の後部のバンパー部分が接触して破損したことを報告。それ以外は、問題なしとのことだった。2週間近く、大自然の中を走行したが、目立った傷は駐車場の中で引き起こした物損事故以外になかった。素晴らしい。
レンタカー屋に一旦500NZドル(=約45,000円)をクレジットカードで支払い、修理の見積もり後、差額を返金するということだった。
修理費用が一体いくらかかるのか不安だったが、レンタカー屋の店員の予測では200NZドルもしないから、デポジットから差額分は返金されるだろうとのことだった。
車両保険請求に関連するその後の手続きについては、レンタカー屋さんがすべて代行してくれると思っていたら、自分でしなければならないというオチ。この手続きの詳細はニュージーランドドライブ旅の番外編で。