ニュージーランド・ドライブ旅 Day2 テカポ湖~アオラキ/マウントクック

ニュージーランド

天候に恵まれなかったテカポ湖を後にして、ニュージーランド最高峰のアオラキ/マウントクックを目指す。アオラキでの目的はトレッキング。ドライブにも慣れたと思っていた頃に、まさかの事態が待っているとは…。思わぬ出来事に見舞われたり、ニュージーランドの新たな発見があったりしたドライブ2日目の話。

スピード違反で警察に御用

テカポ湖からアオラキ/マウントクックまでは約103キロ、1時間ほどの距離。本日のドライブは短い時間で済みそうだ。昨日からの悪天候は回復せず、どんより曇り空の中、ドライブスタート。

ドライブ2日目だが、ニュージーランドの高速道路にも慣れてきたような気がする。空模様もあまりぱっとしないが、記録として途中の道を1枚くらい写真に収めておこうと一時停車させてスマホで1枚撮影。長い直線一本道の高速道路の遥か彼方の視線に、大きなトレイラーが目に入る。トレイラーの後を走行するのは避けたいので、急いで車内に戻り車を走らせる。

できるだけトレーラーとの距離を保ちたいところだが、バックミラーに写る車体がどんどん迫ってくる。後にばかり気を取られていると、前にはパトカーが走行している。さすがにパトカーを追い越すわけにはいかず、スピードをコントロールしていたら、トレイラーとの距離が縮まる。下り坂で若干スピードが上がったと思ったら、前を走行するパトカーが路肩に停車、それを傍らに走り去ろうとしたら、運転席の窓が開いて警察官が腕を上下に揺らしながら、何か合図をしている。一瞬、何のことか理解できなかったが、停止したほうがよさそうな雰囲気だったので、パトカーの前に車を停める。

バックミラーに移るパトカーの姿

バックミラーにはパトカーからおりて近づいてくる警察官の姿。飲酒運転のチェックでもされるのか?アルコールは飲んでないので問題ないし、運転免許書も所持しているので何も恐れることはないと自分に言い聞かせる。

すると、警察官は時速100キロの法定速度だが、112キロで走行していた為、罰金の対象と告げられる。まず、驚いたのが、パトカーは前を走る車だけでなく、後ろの車のスピードも測定できるのか。しかも、たった12キロだけのオーバーで取り締まりの対象になるとはめちゃくちゃ厳しい。後から知るが、ニュージーランドのスピード取り締まりはかなり厳格のようだ。

後のトレイラーに煽られていたし、その上、下り坂だったので一時的に速度が上がってしまっただけだと主張したが、聞き入れてもらえず。違反した証拠の記録を要求すべきだったが、そこまで頭が回らず。国際運転免許書と日本の免許書を提示するよう求められ、警察官はパトカーに戻り書類の手続き。

制限速度12キロオーバーで80NZドルの罰金

外国人でニュージーランドの国内の免許書を保持していないので、点数の減点対象にはならず、罰金のみの支払いということだ。一体いくらになるのか戦々恐々として待ち構えていたが、80NZドル(約7,200円)。思っていたほど高くはなかったが、考えてみればわずか12キロのオーバーだ。支払いは1カ月以内にオンラインから手続きをするようにと説明され、去り際に警察官から「安全な旅を」と言葉をかけられた。やかましいわ!とも思ったが、取り締まりが厳しいことが分かったので、これから先は安全運転のためにもスピードには気をつけようと心を入れ替える。ドライブ2日目にしてまさかスピード違反で罰金を科せられることになるとは。

NZでサーモンとの出会い

スピード違反で捕まったのは残念だったが、気を取り直してドライブ再開。天気も少し回復して、雲の間から少し青空が覗く。テカポ湖を後にしたばかりだが、またまた美しいプカキ湖が目に飛び込んでくる。太陽が当たると湖の色もまた違ってみえる。サービスエリアらしきものがあったので、立ち寄る。標識の一番上にはサーモン販売の文字。ニュージーランドでサーモン?と目を疑ったが、建物の中に入るとサーモンのオンパレード。

商品棚に並べられた美しいサーモン

しかも、刺身でも食べられるようだ。Salmon loverには嬉しい限りの出会い。日本でニュージーランド産のサーモンを見かけたことは一度もなかったが、ニュージーランド国内で養殖をしているようで、新鮮なサーモンが並ぶ。100グラム13NZドル(約1,170円)

プカキ湖を眺めながら新鮮なサーモンを味わう

醤油とワサビも付いてきて、まさかニュージーランドで美しいプカキ湖を眺めながらサーモンの刺身が味わえるとは。もはやスピード違反で取り締まられたことなど、どうでもよくなってきた。サーモンは脂身もしっかりしていて、100グラムをペロリと平らげられた。一緒に購入したコーヒーはとてつもなくまずかったが、もはやそんなこともどうでもよい。サーモンを食べられた幸福感で満たされる。

青空に映えるプカキ湖

サーモンを楽しんでいると、雲が去り空の青さが随分と回復。ドライブのテンションも上がる。プカキ湖もかなりの大きさで湖に沿って北上していく。

ニュージーランド南島のベストドライブルート

プカキ湖の広々とした水面が狭まり、タスマン川に移り変わるころには、水辺の景色から一転して、氷河に覆われた山脈の景色が姿を現す。スイスや南米のパタゴニア地方を彷彿とさせるような美しいパノラマ。高速道路の所々に、撮影ポイントが設けられており、車を一時停車させて、その姿を車のフロントガラス越しではなく、肉眼で堪能する。空気も少しひんやりとしてきたような印象。

一本道の高速道路はどこまで続いているのかと思いながら車を進めると、山の姿がどんどん大きくなる迫力は、どこか別の世界に吸い込まれるような感覚さえ覚えた。ロードオブザリングを思い起こさせる、壮大な景色の中を駆け抜けるドライブとしてはこのルートが今回のニュージーランド旅では最も印象的だった。

曇空でのドライブスタート、スピード違反で取り締まられ、散々なスタートだったドライブ2日目は、ニュージーランドで思わぬサーモンとの出会いから運気が変わり、最後には絶景の中を駆け抜けるドライブが待っていた。

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