コロンビア旅行のヒント

連休を利用してコロンビア第2の都市・メデジンに旅行した際、少し足を延ばしてLa PiedraとGuatapeまで向かうことにしたものの、想像以上の混雑ぶりに遭遇。その経験から得たコロンビア国内旅行のヒントとは。

早起きは三文の徳ではない!?

人混みで溢れるメデジンのバスターミナル ソーシャルディスタンス皆無

混雑を避けようと早朝に出発を試みてもあまりその効果は期待できない。というのも、コロンビアの社会は朝が早い。実際に、いま働いている勤務先の始業開始時刻は8時だし、従って6時台に同僚から連絡が来ることもしばしば。日本だと余裕でまだベッドにいる時間帯。

休みの日になっても早起きの習性は変わらないのか、メデジンのターミナルに着いた時には、朝から人・人・人。久しぶりに行列を目にした感じだ。

メデジンからLa Piedra/Guatapeまではバスで向かうことになるが、三連休の中日の日曜日を選択したのがそもそもよくなかったかもしれない。幸い次発のバスのチケットを購入できたが、30分ほどターミナルでバスが来るまで待機。

ターミナルの混雑もさることながら、自家用車やバイクで向かう観光客も多数おり、道路も大渋滞。結局La Piedraに到着したのはお昼過ぎの時間になってしまった。

事前によくリサーチしてこなかったが、このLa PiedraとGuatapeは歩いていける距離ではないようで、途中下車してLa Piedra→Guatapeと回るか、終点まで行きのGuatape→La Piedraと散策するか迷いが生じる。

余りの人の多さに、メデジンに戻る際、バスの始発地点のGuatapeから乗らないと、途中の停留所となるLa Piedraからでは満席でバスに乗れない可能性を考慮してLa Piedra→Guatapeと回ることを決断。結果的にはこれは賢明な選択だった。

実際、メデジンに帰るバスはGuatape発で、その時点で座席はすべて埋まり、La Piedraで乗客を乗せることはできなくなっていた。

観光スポットはインスタ用写真で激混み

この景色が視界に入った時はテンションが上がったが、まさかの混雑が待ち受ける

La Piedraの一枚岩が視界に飛び込んできた際には気持ちも高ぶったが、チケット売り場の行列を見て一気にテンションが下がる。しかし、チケットがないことには入場できないので根気よく並ぶしかない。

と、覚悟を決めたのに、どうやらチケットを買う列と、チケット購入済で入場待ちの列は別のようで、後者の方に並んでいた。後ろにいたコロンビア人が、この順番を取っといてあげるからチケットをあそこで買ってここに戻っておいでと優しい助け舟を出してくれた。

人混みで階段もなかなか進めない

岩の頂上までは649段の階段を登りきらないといけないが、いかんせん混雑でなかなか前に進めない。イライラを抑えて何とか頂上の展望台にたどりついたら、またもや人・人・人。ソーシャルディスタンスはあったものじゃない。おまけにほとんどの観光客が写真撮影用にマスクも外している。

インスタ用なのか、何枚自撮りするねん!とツッコミたくなるくらいの撮影タイム。周りが写真スポットで首を長くして待っていようがお構いなし。自分が納得いくまで様々な角度、ポーズを決めて写真を取りまくる。周りを気にしないこのメンタルすごい、けれども確実に混雑を助長しているのは間違いない。

眼下に広がる島々の景色は五島列島やかつてベトナムで見たような景色を思い起こさせられ、哀愁や懐かしさを掻き立てられたのも束の間、あまりの人の多さ、すし詰め状態に気分が悪くなり、あえなくその場から離れて早々に下山。

インフラ整備が追い付かず キャパオーバー

インスタ映えの傘が混雑を助長

Guatapeまでのバスがすぐ来なければ、このままメデジンにトンボ返りでも構わないと思っていたら、運良くすぐバスが到着。と、ここまでは良かったものの、渋滞のせいで全くと言っていいほど進まない。

事故でも起きたのだろうかと心配していると、ただの渋滞。この交通量に対し、片側一車線の道路。もはやこれほどの観光客の流れをスムーズにするほどのインフラ整備が追い付いていない。La PiedraからGuatapeは5キロほどなどで、渋滞なしで車が走れば10分ほどの距離なのに、結局1時間近くかかった。

途中、バスを降りて歩き出す乗客も現れる始末。結果的には最初から歩いていてもバスといい勝負だっただろう。

やっとの思い出到着したGuatapeは一見、色鮮やかに彩られたかわいらしい家々に目を奪われるが、それよりもそのカラフルな色がよく見えなくなるのではないかと思うくらいの観光客の数。

コロナ禍以前、インバウンドで盛り上がっていた日本でも混雑による観光公害が度々問題になっていたが、渋滞といい、この小さな町に明らかにキャパオーバーな観光客の数。ゆっくりコーヒーでも飲んで街歩きを楽しもうという目論見は、この混雑から一刻も早く抜け出したい欲望へと変化していった。

コーヒー屋さんよりも早速バスターミナルを探す。と言っても、停留所に近い。チケット売り場には20人以上が列を成している。仕方なく並ぶ。しかし、一行に列が前進しない。その間にもあれよという間に、後ろにはさらに20人以上が列を成していく。

そうこうしているうちに、1台のバスが到着し、メデジン!と叫んでる。まずい、チケットも買えていないし、まだまだ順番がきそうにないのにバスが出発しそうになる。思いのほか、乗客が集まらなかったのか、車内でも運賃支払いOKということになり、チケットの列を抜け出し、バスに乗り込む。このあたりの柔軟性は、ラテンのよいところ。

連休に要注意

La PiedraとGuatapeはコロンビアでも有数の観光地で、きれいな写真をたくさん撮って、アップしようとも考えていたが、なにせ人混みで疲れた。

旅行した2021年11月時点ではコロンビアのコロナの状況は落ち着きをみせており、レジャーにもどんどんと人が戻っているような状況だった。さらに3連休に旅行を試みたのも仇となった。もしかしたら、通常の週末でも人が多いのかもしれない。

コロンビアは日本ほどではないにせよ、年間20日近くの祝日がある。その多くが月曜日に当たり、3連休となる。コロンビアの労働時間は通常1日8時間、週48時間なので、月曜日から土曜日まで働く人も多い。そうなると、土、日、月曜日の3連休に旅行する場合は、土曜日の人出がまだ少ないとみられる。

今回のLa PiedraとGuatape訪問は、日曜日だったため、混雑にも拍車をかけていた。従って、カレンダーを確認して連休をチェック。スケジュールの都合上、どうしても連休中に旅する必要がある際は、スーパーメジャーな観光地は、連休初日の土曜日に訪れるなどの対策が必要だ。混雑で気分が上がらなければ、せっかくの旅も台無しだ。

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