コロンビア人とのコミュニケーション

文化・習慣

コミュニケーショに欠かせないアプリ。南米はWhatsAppが主流で、コロンビアも例外にあらず。手持ち無沙汰のショップ店員やパトロール中の警察官までもこれでもかというくらいメッセージをやり取りしているのが目に付く。ツールとしては便利だが、コロンビア人とのコミュニケーションの方法の違いに戸惑うこともしばし。

メッセージはHolaだけ?

WhatsAppやTeamsのチャットを使って同僚や友人とメッセージをやり取りする中で、コロンビア人のコミュニケーションの特徴が少し垣間見えてきた。急ぎの用件やメールでやり取りするほどでもないような場合はアプリでコミュニケーションを取ることはコロンビアでも大きくは違わない。しかし、その方法にはちょっぴり彼らなりの流儀がある。

「Hola」と同僚からメッセージが届く。特別、親しい仲でもなければ、仕事に関する問い合わせに違いない。しかし、多くの場合、コロンビア人のメッセージはここで一旦止まる。Holaに続いて、今日の会議の資料を送ってとか、経費の精算手続きを月末までに済ませてなどといった依頼のメッセージが続くことはない。

Holaと送った後、相手が返答するのを待って、用件を切り出すことが多い。タイミングが合って、瞬時に双方向でやり取りできることもあるがいつもそうできるとは限らない。なので、返答を待つより、Holaという挨拶に続いて、用件のメッセージを残して置いた方が合理的な気がするけど、コロンビアでは必ずしもそうではないのだ。

タイミングが合わずに、最初のHolaのメッセージからしばらく時間が経過してから返答すると、相手もその時には応答できないこともしばし。すると、次のメッセージが来ないので一体何の用なのか不明のまま時間だけが過ぎていく。

Holaのメッセージの続いて、用件も書いていてくれれば、タイミングは合わなくても、メッセージを確認した段階で、本来の目的である用件に対する回答を返すことができ、仕事としてはスムーズにはかどる。

コロンビア人の同僚にこの点について質問したら、彼女の見解ではHolaとメッセージを送った時に、相手が忙しい場合、用件を続けてメッセージを送ったらちょっと失礼かなと思うと説明してくれた。なるほどそういう考えが合理性の前に働いているのか。

しかし、こちらから用件を素早く処理したいときはHolaとメッセージしてから返答を待っていてはさっさと片付く作業も余計に時間が取られる。では、Holaの後に用件を続けた場合は、無礼者扱いなのかというと、この同僚の見解では、必ずしもそうとは限らないようで、問題はないとのことだ。ということで、こちらからメッセージを送る際には、相手の一回目の返答を待たず、用件を入れて回答を待てるような状態にしている。

質問には答えない?

メッセージのやりとりにコロンビア流の暗黙のルールが存在することは理解できたが、いまだにイマイチ理解できないのは、メッセージの返信はしてくれるが、質問には答えていないケースがしばしあるという点だ。

メッセージを送っても、しばらく返答がないということは日常茶飯事。忘れられているということも念頭に、諦めず再送してリマインドをかける。やっと、返信が来たと思ったら、忙しくて返答できなかったという言い訳?状況説明?に始まり、あなたは元気?という内容。

正直、返答できなかった理由を訪ねている訳でもないし、元気かどうかは聞かなくてもいいよと思ってしまう。ようやく返信が来たと思ったのに、結局その内容は、この言い訳と挨拶だけに終わり、肝心な質問に対する返答がないということがよく起きる。

想像するに、一応返事はしておかないといけないというマインドが働いているのかもしれない。しかし、肝心な用件に対する返答がないなら、こちらもまた改めて、それで例の件は…と切り出さないといけない。何度も何度も同じ質問をすることになり非常に非効率。

コロンビア人はおしゃべり好きだという印象を受けるし、コミュニケーションを非常に大切にするけれども、きっとそこには効率性重視という観点はないのかもしれない。プライベートではうまく対応できても、仕事の急ぎの局面では日々悩ましい問題だ。

タイトルとURLをコピーしました